2011年12月21日

純米酒「大鳥圭介」と上郡の自然体


没後百年の締め括りに。
やってくれました上郡町。

純米酒「大鳥圭介」!

http://www.town.kamigori.hyogo.jp/cms-sypher/www/info/detail.jsp?id=6923

神戸新聞の記事はこちら。

上郡産酒米「兵庫夢錦」使用、創業1604年の赤穂の老舗酒蔵にて醸造。200本限定で販売。
辛口だが、米のまろやかなうまみもしっかりと残り、和食、洋食どちらにも合うという。
申し込み締め切りは、平成23年12月22日(木曜日)午後5時まで。

けいすけじゃアニメ、記念式典、観光案内所のけいすけじゃ天使像、郷土資料館の書画展と図録発行、そしてふるさといきいき資料館の活躍。
今年の上郡の快進撃は、歓声の連続だったのですが。

これはまた極めつけでした。

・ラベル。岩木の谷。楓の葉。そして集中線と圭介爺様。ゴージャスなのに可笑しみを含む、見つめれば見つめるほど笑いがこぼれてくる。本気が醸す絶妙のセンス。

・申し込み方法:FAXまたは現地の上郡町役場産業振興課・観光案内所でのみ申し込み可。

・販売:12月27日(火)・28日(水)の二日間(時間9:00から20:00)に、地元酒屋にて現金と引き換えのみ。即ち、多くの方が年末進行、1年で最も多忙な師走最終週の平日のみ、現地で受け取りのみ、購入可能。

・しかも辛口。

もうどこから突っ込んでいいのかわかりません。

「何という敷居の高さ!」
「上郡町はファンをどこまで試そうとしているの!?」

すでに、各地から悲喜こもごもの悲鳴が上がっています。
通販は可能ではないのかと役場に問い合わせされ、現地販売のみですというお答えを得て、あっぱれにも討死にされた兵もすでにいる模様。

そしてこのハードルを乗り越えて入手しようと申し込みをしたとしても。

その先には「限定200名」の抽選が待っています。

もう笑うしかありません。
これらの試練を潜り抜けてでも入手しようとされる方、ぜひチャレンジして下さい。
自分も、あらゆる手段を行使して挑みたいと思います。


また、けいすけじゃの年賀状テンプレートもダウンロードできます。上の上郡町WPの「お知らせ」より。

こういう活動の端々に、大鳥圭介を知ってほしい、大鳥圭介の名前になじんで欲しい、という人々の想いがこめられています。


上郡町の活動が、なぜこうも魅力的に写るのか。

それは、地元の方々自身の為の活動であるから。
この一言に尽きるのではないかと思います。

悪い言い方をすれば、著名人や偉人を餌にした、外からの収入を当て込む商売は、そこら中の地方に見受けられます。ドラマなどでブームになれば全国が注目します。観光客の喜ぶグッズを作り、ハコモノを建設し、土産を売る。
ブーム時はそれでいいでしょう。地元の収入は増え、自治体の税収も上がる。

しかし、ブームはしょせん、ブームです。熱が冷めればそれで終わり。盛り上がった分、よけい寂れた感が残ります。

上郡の方々は、過去の例を見てきたためか、それを良くご存知です。
没後百年を迎える前から「花火を打ち上げて終わり、にしたらいかん」「立ち上げるのは簡単。継続していくことこそがずっと難しい」ということを、すでに仰っていました。

外部からの与えられたブームなどの条件にのっかかるのではない。一から自分たちで作り上げ育てていこう。そういう意識の高さを、有し続けておられます。

そして、上郡でお会いする誰もが、「自治会の方々の動きに押された」「役場の方の熱意に打たれた」「塾長の研究をみて自分も何かやらないとと」「アニメのスタッフの方の入れ込みが凄いから何か手伝いたい」…と、お互いのせいにし合っていました。

これが良い。
地域の方々、ミニ資料館の方、自治会、有志の会、町役場などそれぞれの立場のお各々の活動が、お互いを刺激しあって、相乗効果で元気に、エネルギッシュになっている。

これが最も、特徴的なのではないかと思います。

上郡の活動は、故人はあくまで地域の力を活性化させるネタの一つであること。町の方々一人一人、今生きている個人が主役であること。よって、参加される方々がそれぞれ役割を担っていること。結果として、それぞれが地元への愛着を高めている。

そういう町の方々の姿を見ると、外部の自分も大きな元気をいただきます。

ブーム乗る外部者は、自分たちが楽しませてもらうことばかりを考えます。自分たちは地方が用意したエンターテイメントの消費者だから、当然です。金銭を払うのですから、地方は観光客である自分たちに奉仕して当たり前です。トラブル無く楽しませてもらうことが、外部者にとって評価の基準です。

一方上郡町は、外の消費者ではなく、町の中の人々自身の活力を常に意識しています。町の人々が町を好きになり、そのコミュニティがお互い生き生きしていることを最も重要視する。自らのエンパワーメントが何よりも大切である。予算の無いゆえの困難もトラブルも予期しない障害も、互いにアイデアを出し合い乗り越えていく。そうした姿勢が、いっそう応援したい気持ちを催させます。

自らを高め、自らを元気にする行為は、自然に、他者を高め、他者を元気にします。

その引力が、外の人間をひきつけます。
いつまでも自分はお客さん気分でいるわけにはいかない。
関わらせていただくからには、何かしらささいなことでも、町の方々の役に立ちたい。
そういう不思議な動機が生まれてきます。

純米酒大鳥圭介も、その「町の人による町の人のためのもの」の姿勢の表れの一つでしょう。
地元でのみ販売ということは、外部の人間にとってはハードルの高さになりますが。町の方々にとっては当たり前のことです。地元の酒屋さんにとっては、年末の掻きいれ時の大忙しのときに、通販なんぞいちいちやっとれるか、という本音もあるのではないかと勝手に推察します。

それは、外部からの収入を当て込まない、自然体であるがゆえの姿勢です。

それが却ってレア感をもたらし、上郡町の方には計算外な価値を、我々に示してくださっているのだと思います。

来年の上郡も、今年以上に目が離せません。


如楓会も12月頭に冊子発行し、無事終了しました。
作品アップしています。
上郡に刺激を受けて、来年も少しでも進めていければと思います。

posted by 入潮 at 11:34| Comment(0) | TrackBack(0) | 幕末明治 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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