2012年09月25日

英国周遊4日目 グラスゴーその3

4日目 9月20日 グラスゴーその3 (グラスゴー2日目)

● 高峰・志田・高山・南の住居

・ グラスゴーに留学していた、高峰、志田、高山・南の4人の同居していた住居を尋ねる。センサスでの 18 Wilson St を探す。通りの名前は何度か変更しているとの事。

・ 住居であったという場所は、大学のすぐ近くで Oakfield Avenue. 今も学生が住んでいるらしい。

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現在のOrkfield Ave. 建物は古く、当時のままかと思う。ここに彼らが住んでいた由。

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こちらは現在のWilson St.、 Argyle St Stationの北側。商業地区。大学へは2kmほど離れている。最初はこちらが彼らの住居かと思った。


● ケルビンクローブ博物館

・英国では大英博物館に次ぐ規模とのこと。

・ここに限らず、ケルビンブリッジ、ケルビンロード、ケルビン遊歩道、ケルビンホール等など。ケルビン卿の名前を冠した地名がグラスゴーにはそこかしこにある。

・ 無料。写真取り放題。太っ腹。

・ 展示は混沌としていて面白い。テーマがあるかと思えば、年代かまわず混ざり合っている。

・ 彫刻や絵画の芸術品のほか、19世紀の服飾、スチームエンジンの模型、機関車の設計図面もある。風俗をあらわした民衆の絵も多く、良い資料になる。

・ 19世紀のグラスゴー出身の近代芸術家を Glasgow Boys と称し、特集されている。1893年に日本に赴いた George Henry が、着物の子供たちや、うなじの美しい女性の後姿を描いている。

・ 武器コレクションも豊富。17世紀のプレートアーマー、剣、ポールウェポンの数々が圧巻。

・ パイプオルガンの演奏は1時から

・ レンブラントのA Man in Armour (1655 or 1659) や、ダリのキリスト像など、著名なコレクションも。

・ かつてここに展示されていた志田夫婦の等身大人形は、今はGlasgow Museum Resource Center (GMRC)にある由。Receptionの方にGMRCに連絡を取ってもらい、所在を確認する。ちゃんとある由。場所を確認して、午後出発。


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ケルビングローブ公園内にある、ケルビン卿の像。

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古城のたたずまいのケルビンクローブ博物館。英国屈指の美しさ。

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中の様子。上から無数に吊り下げられているのは人間の頭。

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スチームエンジン模型

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1600年代アーマー群

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ティールーム。ここでサンドイッチを食べお茶が飲めるのは豪勢すぎる。


● Glasgow Museum Resource Center (GMRC)

・ グラスゴーの博物館美術館にないものは、ここに収蔵されている。無料。事前の予約が必須。ガイドの方に案内されツアーで中を回る。電話番号0141 276 9300。

・ 場所はグラスゴー郊外。Nitshil 駅から歩いて5分。Nitshil駅へはGlasgow Centralから20分、約15分おきに出ている。Natshil駅は無人駅。着いたらNatshil Rd へ出れば、黄色い案内板がある。住所は 200 Woodhead Road。45A、56、56A 、57Aのバスでも可。56は Cathedral St から出ていたのでそこからいける模様。

・ 着物を着た志田夫妻の蝋人形がここにあり。大型なので職員さんは等身大日本人形として皆知っていたが、これが志田林三郎とその妻のものであるとは、全く認知されていなかった。単に、19世紀の日本の服飾を示すものと見なされていた。前はケルビングローブ博物館に展示されていたが、衣服が劣化してきたためこちらに移したとの由。

・ 志田林三郎は、1880〜1881年にグラスゴー大学でケルビン卿に師事し、最優秀生徒に送られるクレランドメダルを授与された。ケルビン卿をしての最高の生徒と言わしめた。帰国後、工部大学校教授と逓信省の官僚を兼務し、日本の電気通信行政の祖であり、多くの黎明期の技術者を育てた。38歳という若さで夭折したことをケルビン卿が嘆き悲しんだ。これを慰めるため、同じくケルビンにグラスゴーで学んだ田中館愛橘が、志田夫妻の蝋人形をケルビン卿に送った。なお、田中館愛橘は東京大学卒、1888年にグラスゴー留学、2年後にベルリンに転学。重力、地磁気、地震学等に功績あり。

蝋人形は、単に日本の服飾を示すだけではない。日本の科学技術の発祥の一つが、ここグラスゴーにあることを示す証拠だ。日本とグラスゴーの交流史で最も重要なものといえる。今後、グラスゴーで日本についての何かの催しや展示を行う場合は、何を置いても示すべき、貴重極まりない人形である。

…ということを、懇々と職員さんに説明してきた。メールも送って念押しした。

・ 後の所蔵も凄い。
たとえば、武器コレクション。チェインメイルやプレートメイルやフルプレートや、ウォーハンマーやハルバードやランスや、クレイモアやレイピアやマンゴーシュやエストックや。ライフルもマスケット銃からスペンサーにエンフィールド銃まで様々。もの凄い数、多くの種類が間近で見れる。ガイドのキュレータさんも詳しく教えてくださる。中世ファンタジーの武具や近代の銃砲が好きな方は、是非訪問されるとよいかと。

・ ただし、ツアーでの案内になるので、他のグループの方と同じになると、自分の趣味だけに邁進するのはなかなか難しいものがある。

・ 他、車、クライド川の造船、バイク、絵画も。美術品のあらゆるもので、現在グラスゴーの美術館・博物館に展示されていないものが、17の倉庫に収められている。

・ ケルビングローブもそうだが、ここを含む数箇所の美術館博物館の運営は、グラスゴー市営。全て税金でまかなわれている。造船や鉄鋼という産業が廃れたグラスゴーで、今後観光都市・文化都市として生き残りをかける意気込みが見られる。

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GMRCへ向うグラスゴー近郊列車の鉄道。

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GMRC外観。

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内部。奥側に志田人形がある。


● グラスゴー大聖堂

・ 12世紀に建てられた、中世スコットランドの聖堂。何度も増改築を重ねている。

・ ステンドグラス、パイプオルガン、聖堂、全てが圧巻。人間、ここまで美しい物を作れるのかと思う。ため息が出る。こういう建築を可能にせしめた宗教の偉大さを思う。

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外側は改築中。

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内部。もはや言葉が出ない。

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窓、柱の一つ一つにどれだけ職人さんが精を込めたのか。

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ステンドグラスの神々しさ、美しさ。人間の感じる美は真理。

posted by 入潮 at 16:22| Comment(0) | TrackBack(0) | 幕末明治 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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